地区の現状
本地区は、下図に示すとおり、北海道の中心である札幌市都心の中で、JR札幌駅の北口から約200mに位置 する約2.1haの区域です。本地区は、近年発展の著しい札幌駅北口エリアに立地しているにも関わらず、低未 利用地が多く、再開発によって札幌の新たな拠点となることが望まれているエリアです。
また、本地区東側は創成川に面しており、親水緑地空間と連携する良質な空間整備が求められていることや、 後背地(北部・東部)には落ち着きのある居住機能中心の既成市街地が広がっていることも特徴です。
当開発の目的
本事業は、札幌駅北口に残る低未利用地において、土地の集約化と高度利用を行い、商業・業務・宿泊・居住機能等の複合的な土地利用を図ることで都市機能を更新し、併せて老朽化した建物の更新による防災性の向上や、地区内のオープンスペースの確保、地下鉄東豊線さっぽろ駅に接続する地下通路等の整備により、地域に貢献する魅力ある複合市街地の形成を実現することを目的としています。
計画の基本方針
■ 都心の魅力を活かした“複合機能の導入”による都市活力の創出
- 商業、居住、業務、宿泊機能等を柱とした複合機能の導入により、魅力にあふれた複合施設を形成します。
- 都心の魅力を活かした多様な機能の複合により、札幌駅北口の活力向上と、札幌の玄関口に相応しい都市空間の形成を実現します。
■ 札幌駅に“地下で直結する”安全で快適な都市空間の創出
- 通りの特徴に合わせた歩道沿い空地や、快適なアトリウム(広場)等のゆとりある空間により、都心に相応しい景観形成を実現します。
- 地下鉄東豊線さっぽろ駅に接続する地下通路の延伸整備や敷地内貫通通路の確保により、地区内外とつながる安全で快適な歩行者ネットワークを形成し、札幌駅北口周辺の歩行者の回遊性向上を図ります。
■“エネルギー有効利用都市 ”の実現と“ 安全・安心な防災まちづくり”への貢献
- 地域冷暖房との接続により、札幌駅北口のエネルギーネットワーク形成に寄与します。またコジェネレーションシステムを導入し、エネルギー利用の効率化を図ります。
- 災害時における帰宅困難者の一時退避場所を確保するとともに、防災備蓄倉庫を設置します。
- 適切な構造計画により、再開発ビルの高い耐震性能を確保します。
事業概要
事業名称 | 北8西1地区第一種市街地再開発事業 | A棟 | B棟 | |
敷地面積 | 約9,710m² | 約1,970m² | ||
施行者 | 札幌駅北口8・1地区市街地再開発組合 | 建築面積 | 約6,980m² | 約1,420m² |
建ぺい率 | 約72% | 約72% | ||
所在地 | 札幌市北区北8条西1丁目 | 延床面積 | 約98,600m² | 約14,430m² |
容積対象面積 | 約67,690m² | 約13,720m² | ||
容積対象面積 | 約2.1ha | 容積率 | 約700% | 約700% |
地域地区等 | 商業地域、防火地域、高度利用地区、地区計画 | 最高高さ | 約175m | 約50m |
主要用途 | 住宅、店舗等 事務所、駐車場等 | ホテル、店舗等 | ||
関係権利者 | 土地所有者 14名 借家権者 5名 | 規模 | 地下2階/地上48階 | 地下1階/地上14階 |
構造 | RC造、S造 | RC造、S造 |
都市計画の概要
名称 | 北8西1地区第一種市街地再開発事業 | |||||||||||
施行区域面積 | 約2.1ha | |||||||||||
公共施設の配置及び規模 | 道路 | 種別 | 名称 | 幅員 | 延長 | 備考 | ||||||
都市計画道路 | 3・1・1 創成川通 | 56.82m | 約110m | 整備済 | ||||||||
都市計画道路 | 3・4・8 北8条通 | 整備中 | ||||||||||
区画道路 | 市道 西2丁目線 | 未処理 | ||||||||||
区画道路 | 市道 北9条線 | 整備済 | ||||||||||
公園および緑地 | 種別 | 名称 | 面積 | 備考 | ||||||||
該当なし | ||||||||||||
下水道 | 新川処理区(下水道管300 ~ 2,800mm) | |||||||||||
その他の 公共施設 | 都市高速鉄道3号高速鉄道東豊線 | |||||||||||
建築物の整備 | 建築物 | 主要用途 | (参考)高度利用地区の制限内容 | 備考 | ||||||||
建築面積 | 延床面積 | 建築面積の割合 | 建築物の 延べ面積 の割合 | 用途地域 | 容積率の最高限度 | 容積率の最低限度 | 建ぺい率の最低限度 | 建築面積の最低限度 | 壁面位置の制限 | |||
約 8,700m² | 約 122,000m² | 約 8/10 | 約 70/10 | 共同住宅 宿泊施設 業務施設 商業施設等 | 商業地域 | 70/10 | 30/10 | 8/10 | 300 m² | – | 高さ 約180m | |
※建築物の建ぺい率の最高限度は、建築基準法第53条第3項の各号のいずれかに該当する建築物にあたっては、10分の1を、同項各号のいずれにも該当する建築物については10分の2を加えた数値とし、同条同項第2号又は第3号に該当する建築物にあっては、当該限度の規定を適用しない。 |
配置図
断面図
事業推進体制
施行者
札幌駅北口8・1地区市街地再開発組合 / 理事長 田中 重明
参加組合員
住宅 | 大和ハウス工業・住友不動産・東急不動産・NIPPO 共同企業体 |
ホテル | スターツコーポレーション 株式会社 |
事務所 | 東京建物 株式会社 |
コンサルタント等
コーディネーター・事業コンサルタント | 株式会社 日本設計 |
基本設計 | 株式会社 日本設計・株式会社 ドーコン |
実施設計 | 大成建設 株式会社 |
都市計画・環境アセスメント・工事監理 | 株式会社 ドーコン |
補償・鑑定コンサルタント | 一般財団法人 日本不動産研究所 |
商業コンサルタント | 野村不動産コマース株式会社 |
測量コンサルタント | タケカワ総合コンサルタント 株式会社 |
管理運営コンサルタント | 株式会社 タウン・マネジメント・システム |
税務会計コンサルタント | サステナブル税理士法人 |
法律顧問 | 山田・馬場法律事務所 |
特定業務代行者 | 大成建設・伊藤組土建 共同企業体 |
施工者(本体工事) | 大成建設・伊藤組土建・スターツCAM 共同企業体 |
施工者(地下通路新設工事) | 伊藤組土建株式会社 |